東洋医学の鍼秘

患者さんとの会話で、「鍼って打つと血行が良くなるんですよね?!」

と、質問されることが多い…

「はい、そうです」

と、私は言わない

ことが多い。

血行が良くなる「だけ」なら、サウナへどうぞ!となる。

サウナやお風呂で治らない人が当院に来るのです。

ですから、「気の流れが良くなるのですよ」と答えることが多い。

「気」

この目に見えない気の流れは、説明に苦慮することが多いのですが、例えて言うと「ゲラゲラ笑っている時は気の流れがすごく良い時なんです」と伝えると分かりやすい様で、

「いくら痛くても、ゲラゲラ笑っている時は痛みや嫌なことも忘れてますよね?」って、皆さん「そうでうね」と頷いてくれます。

鍼灸では、気の流れを整えるのが大前提。

例えば、胃の悪い人が来た。

その人には胃の治療をする…

するのですが、胃の悪い原因は何かも少し考える…

借金、勉強、職場、家族、友達、睡眠障害、検査不安、鬱など様々

それらを加味するのですが、私が借金を肩代わりすることはできないし、夫婦喧嘩の仲介をするのもどうかと…

借金をしてても平気な人、いますよね。

いろんな平気がありますが、前向きに努力していれば大丈夫だと思う人もいれば、あまり世間体を気にしないでいられる人など。

そんな人たちの気持ちの平坦さが気の流れの良さにつながるのです。

気にしすぎるとそこで気の滞りが生まれ、様々な疾患の始まりとなります。

これを東洋医学では内傷と言って、メンタルな部分をさしています。

気にしすぎない、または過剰になりすぎない様、七情(喜、怒、憂、思、悲、、恐、驚)の乱れを整えると、胃の痛みが消えていきやすいのです。

ただ単に胃の痛みを取るために足三里に灸をすえるのではなく、気の整理整頓ができる様努力し、ゲラゲラとはいかないまでも、晴々とニッコリ帰っていただければと願っています😀

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