秋は夕暮れ…
清少納言、ご存知枕草子の一節です。当時の秋と今では随分と違うかも知れませんが、ススキもあったろうし、烏も飛んでいただろうと考えると、変わらない同じ秋は必ずあったはず。
今は整備された田畠、土手に橋などがあり、田舎と言えど歴史の中で便利や必要性、安全の為に整備変化してきました、先の自然災害では想像予想を超えて人間の力も無力であったりで悲しい限りです。
このススキは高坂へ向かう途中、アピタのピオニーウォーク手前の早俣橋付近で先週の土曜日に撮影したものです。夕暮れの美しい田園風景も、早俣橋の向こうは被災した地域となっています。未だに被災の影響は続いていて、民家の一階は部分はほとんどの家で基礎丸出しで荷物を外へ運び出されていました。つい二週間前まで自衛隊のトラックも来ていたようです。
暦の上ではもう冬ですが、体感的にはまだまだ秋。越前ガニの解禁もニュースで聞きましたが、蟹はなかなか難しい…そうだ、さんま食べよう!
オマケ
秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。
現代語訳
夕日が差し込んで山の端にとても近くなっているときに、烏が寝床へ帰ろうとして、三羽四羽、二羽三羽と飛び急いでいる様子さえしみじみと心打たれる。言うまでもなく雁などが隊列を組んで飛んでいるのが、大変小さく見えるのは、とても趣があって良い。すっかり日が落ちてから、風の音や虫の鳴く音などは、言うまでもなく良い。